表参道にて

コムデギャルソンシャツのちび太総柄Tシャツを着ている人を表参道で見た(ジュンヤの501をロールアップ、足元は黒ローファー)けど、やっぱりあれはなしだった。はずしとかのレベルじゃない。勿論本人ははずしとは思っていないんだろうけど。
リジッドの501にローファーの雰囲気はすごく良かったのに残念です。
総柄はそう見掛けないけど、割と表参道や青山だとおそ松くんものを着ている人を見掛ける。見ているうちに、僕の中ではあれは「一歩踏み込んだPLAY」になった。キャッチーさはあるし、ワンポイントならまあ可愛いと言えば可愛い。でも長くは着られません。
あれを着ている人にすごく聞いてみたい。それ、かっこいいから着ているんですか?ギャルソンだからですか?記念ですか?
総柄靴は未だに履いてる人に出会っていません。

APEとかUNDERCOVERとか

装飾を抑えて、段々シンプルなものに移行していく時期というのは誰でもあると思う。個性的な服は長く着られるものが少ないし、子供っぽくも写る。
だけど表参道を歩いていて、誰もが黒ジャケットに白シャツだとか、無地のTシャツだとか、そんな人しか見受けられないシンプル至上になってもまるで楽しくない。
気付いているかいないかは分からないけど、そんな中で尖っていようとする人が着るブランドというのがAPEとかUNDERCOVERとか裏原を席巻していたブランドだと思う。
長蛇の列で服を求めるなんて服が本当に好きじゃなきゃできないですからね。(バイヤーもいるけど。)
そんなブランドは群がるお客様に広告を着させるものも多かったりするけど、尖り具合が感じられる人はすごくいいです。

バランス感覚

こだわればこだわるほど垢抜けなくなるというか野暮ったくなってしまうというのがファッションの側面としてあります。
シルエットだとか色合わせだとか計算をし過ぎるとなんだか重くなってしまう。これはサラ着にありがち。
無計算なところがかっこいいファッションというのも逆にあって、スウェットパンツにゆったりしたTシャツに無精ひげみたいなのもかっこいい部屋着だと思う。スウェットパンツなんかはまあ引き算も引き算です。
その辺の肩の張り方と力の抜き方を野暮じゃない程度に上手くしてくれているのがマルジェラなんかだと思う。

定番服の危険性

定番と言われる服を着るのは正攻法のようだし逃げのようでもあります。これらさえ持っていれば着回し出来る!ファッションリテラシーの低い人高い人どちらからも「なんだかいい雰囲気」に見られる!そんなのが定番服です。
例えばスニーカーならオールスター、スタンスミス、デニムなら501、ポロシャツならフレラコ、などなどですが、定番を愛するならばこれらにプラスアルファもしくはこれらをプラスアルファするところで個人のセンスは始まると思う。
そこでのプラスアルファにユニクロとかが挟まると、一気にマイナスイメージになってしまう。ユニクロに期待をかけるのは、定番との兼ね合いではなくもっと新しいブレンドであるべきです。
定番は他の何ともぶつかることはないだろう服ですが、ユニクロは本当に危ない。

ファッションと音楽

ロックだとか、グランジだとか、モッズだとか、音楽とファッションは近しい関係にあるように思います。
それは先駆者のイメージがあるからなんですね。ナンバーナインがジョージハリスンとかカートコバーンとか分かりやすい形で打ち出してますが。
それはミュージシャンの精神性があって初めて音楽だなと個人的には思ってます。富裕層のグランジファッションとかって高級フレンチのレストランでラーメン頼むような根本からのズレのような。
ギャルソンなんかがグランジを打ち出していたのも、奇をてらうとか人と違うのがいいとかそこら辺の価値観をさらっていく所謂つかみです。
音楽は象徴であって記号ではないのです。
クラシック奏者がダメージデニムに古着のTシャツにエンジニアブーツ履いてたりしたら面白いかな。

H&M

H&Mが間もなくオープンしますね。無印はアパレル専門でないからそう痛手でもないはず。
発表されたルックや価格だと、ユニクロにはかなりの強敵と言わざるを得ない。複数ラインがあってターゲットを絞ってきているし。
ユニクロはデザインより品質をかなり優先して物づくりしているし、おそらくH&Mに飛び付く人はワンシーズン持てばいいやくらいの意識だろうから、H&Mの方がやり方は上だと思います。
そんな長く着られるものはファッションリテラシーの高い人はユニクロで買わないから。ファストファッションの強みは周期の速さ。
コムデギャルソンのコラボで一儲けする人が出てきそうですね。ユニクロDIPでもプレミアつくくらいだったもんな。
GAPとか廃業するんじゃないですか?